2009年4月10日

Tokyo Cloud Developers Meetup

■参加した行事
Tokyo Cloud Developers Meetup
http://atnd.org/events/481
2009.4.9 @Amazon Japan K.K.


■これは何?
Amazonのクラウドコンピューティングサービス(Amazon AWS)の概要説明と導入事例を語り合おうというイベント


■概要
・Jeff Barr(Amazon)氏によるキーノート
・下記の方々のライトニングトーク(発表順)



■内容
・Jeff Barr(Amazon)氏によるキーノート
  容赦なく英語
  早口で篭りがちの口調なので1割も分からん聞き取れん
  スライドも英語
  AWS(Amazon Web Service http://aws.amazon.com/)の概要の説明
  正直、使ったことがある人には今更な内容。
  AWSの主なサービス
    Amazon EC2 仮想サーバを低価格でオンデマンドに提供
    Amazon S3 大容量ストレージを低価格でオンデマンドに提供
    Amazon CloudFront 上記サービスのキャッシュプロキシ
    Amazon Elastic MapReduce 分散処理サービス
  低コスト
    EC2は、1時間あたり0.4USD
    S3は、保存1GBあたり0.15USD
    EC2、S3とも転送量が上り下りそれぞれ1GBあたり0.1USD
  「皆で使って、皆で情報をシェアしましょう」
  アカウントを作ってEC2を立ち上げる(OSはLinux系、Windows Server選べる)まで慣れれば数分
  管理はウェブ画面ですべて制御できる(当然英語)

・下記の方々のライトニングトーク(発表順)
  ・山崎泰宏さん(axsh あくしゅ)
    「Wakame」と名づけたEC2インスタンス管理マネージャを開発中
    RubyForgeにて4月22日公開(リリース)予定

  ・並河祐貴さん(TIS)
    Sonic Gardenという社内ベンチャーで「Skip」というSNSをオープンソースで公開。
    このSNSをSaaSでサービス提供中。このインフラにEC2+S3を利用

  ・舩見高貴生さん(リクルートMTL)
    社で保有しているサーバの補助的に利用(利用急増で急遽サーバの増強が必要になったときなど)
    普段は、メインの裏方に利用(EC2でswfをflvに変換したり、S3にログを保存してMapReduceで解析させたり)

  ・五十嵐学さん(学びing)
    「検定ごっこ」というウェブサービスで利用
    サービス開始直後は、国内データセンタのレンタルサーバを利用。増強してきたが、間に合わない+コスト高で思い切って全面的にAWSに移行。
    レスポンスが要求されるCMSなトップページを除いて、ほぼAWSで構成
    AWS導入サポートを近日サービス開始

  ・安藤幸央さん(エクサ)
    会社のお偉いさんにAWSを利用OKをとりつけるヒントを列挙
    反対されたらこう返せの例
    ・お金は銀行に預けるでしょ?→データ保存も外部を利用しましょう
    ・自家発電しないでしょ?→サーバやストレージを外部に置きましょう
    ・セキュリティが心配→国内IDC並みのセキュリティあり。情報流出はむしろ人的なもの


■まとめ
たとえば、社の国内IDCに置いてあるサーバをすべてAWSに移行できるか?→現状では難しい
・レスポンスが悪い。現状の半分以下に落ちる
  サーバクラウド(Region)が米国と欧州にあるので、どうしてもラグが起こる
  ラグを吸収するCloudFrontと呼ばれる一種のキャッシュプロキシがあるが、動的コンテンツには当然向かない(すぐキャッシュされない、すぐ消えない)また、SSL(https)には効かない。
・クラウドなので中で何しているか分からない
  トラブった場合は、サービス稼動状況をウェブで確認する/フォーラムで「落ちてね?」と騒いでみる/別途有償でサポートを受ける しかない
・料金が完全従量制なので、まず予算が必要という会計制度だと導入しにくい
  まず予算を獲得して…という方法だと、まずいくらかかるのかが予想しづらい
ミッションクリティカルな用途にはまだまだですが、
・「落ちてもいいや」なサービス
・WindowsServerが開発で必要だけど用意できないし…
・自社サーバでサービス開始したけどアクセス多すぎで捌ききれない
といった一時利用やサブ的な目的には、低コスト・短時間で導入・運用できます。


■蛇足
・その1
  Regionを日本で展開します!を期待してましたが、相変わらず未定とのこと。
  しばらくCloudFrontで我慢するしかない
・その2
  受付にダンボー(Amazonバージョン)が居た。

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